初めての手、重ねた日
放課後の教室。窓から差し込む夕陽が、床や机に長く伸びて、空気までオレンジ色に染めていた。廊下から聞こえるのは、部活の掛け声やボールの音が遠くに響くだけ。教室の中には、私と彼──二人きり。 私はまだ宿題の続きをしていて、彼 … 続きを読む
放課後の教室。窓から差し込む夕陽が、床や机に長く伸びて、空気までオレンジ色に染めていた。廊下から聞こえるのは、部活の掛け声やボールの音が遠くに響くだけ。教室の中には、私と彼──二人きり。 私はまだ宿題の続きをしていて、彼 … 続きを読む
第1章:手紙が繋いだ、最後の5日間(夜1日目)ニュース速報が流れた午後。世界はあと5日で終わるという事実が、私の心を深い絶望の底に突き落とした。手元にあるのは、差出人不明の、一枚の手紙。 私は、かれこれ5年間、顔も名前も … 続きを読む
その日の夕方は、なんだかいつもと違う予感がしたんだ。 いつもの公園で、ベンチに座って読書をしていた私。だんだんと日が傾いて、空が夕焼け色に染まっていく、そんな穏やかな時間だった。その時、どこからか、クーン、クーンと、小さ … 続きを読む
あの人の香りが、私の恋の始まりだった。それは、雨上がりの、少しひんやりとした放課後のこと。 その日、私は図書委員の仕事で、少し遅くまで教室に残っていた。窓の外は、さっきまで降っていた雨が上がって、アスファルトの匂いと、植 … 続きを読む
あの日のデートは、始まりから終わりまで、私の心臓をずっと鷲掴みにされているみたいだった。 彼とは、大学に入ってから出会った。最初はただのクラスメイトだったのに、グループワークで一緒になってから、彼の意外な一面を知ったんだ … 続きを読む
初めてのデートの日、朝から心臓がずっと喉元で跳ねていた。今日の待ち合わせは、駅前の大きな時計台の下。制服じゃない私服で彼に会うのは初めてだから、どんな服にしようか、鏡の前で何度も着替えた。結局、お気に入りの白いワンピース … 続きを読む
それは、四年生の春だった。 教室のロッカーにしまった赤いランドセルの中に、放課後、こっそり一通の手紙が入ってた。 「〇〇ちゃんへずっと前から、好きでした。よかったら、明日の休み時間に、図書室の奥に来てください。」 ──差 … 続きを読む
「〇〇、好きだよ」 名前を呼ばれた瞬間、心臓がどくんと跳ねた。 あの時の空気、今でも覚えてる。春の終わり、体育祭の準備で慌ただしかった放課後。みんなが教室に戻ったあとの体育館裏で、彼は、私の前に立っていた。 同じクラスの … 続きを読む
「ねぇ、久しぶり。元気してる?」って、スマホに届いたLINEの名前を見た瞬間、心臓が跳ねた。大和からだった。 最後に話したのは、たぶん卒業式のときだった気がする。それからずっと連絡をとってなかったのに、なぜか突然思い出し … 続きを読む
駅前のロータリーで、ふと見かけた背中に心が止まった。あれ?って思って、でも結局声はかけなかった。でも、あの後ろ姿、やっぱり亮くんに似てた。 私が高校生になってから、あの地元の遊び仲間たちと少しずつ距離ができたけど、それま … 続きを読む
「今日、俺と手繋ぎたいって思ってた?」 そんなこと、急に言われたら──。 頭が真っ白になって、たぶん目も合わせられないと思う。答えは“はい”なのに、口が全然動かなくて、顔だけ真っ赤になってうつむいてしまいそう。 妄想の中 … 続きを読む