初めての手、重ねた日

放課後の教室。窓から差し込む夕陽が、床や机に長く伸びて、空気までオレンジ色に染めていた。廊下から聞こえるのは、部活の掛け声やボールの音が遠くに響くだけ。教室の中には、私と彼──二人きり。 私はまだ宿題の続きをしていて、彼 … 続きを読む

自分から“好き”って言ったの、人生で初めてだった

自分から“好き”って言ったの、人生で初めてだった

中学の時までは、恋愛ってなんだか面倒くさくて。男子は子どもっぽいし、こっち見てくるのもキモいとか思ってた。でも、高校に入って、はじめて「かっこいい」とか「話したい」って思った人がいた。 見た目がタイプとかじゃなくて、授業 … 続きを読む

彼の不器用な指先が、私のメロディを変えた日

私の恋は、放課後の音楽室で、ひっそりと始まった。 学校の最終下校時刻が近づく頃、私はいつも音楽室に忍び込んで、誰もいない部屋でピアノを弾くのが日課だった。人前で弾くのは苦手だけど、一人だと心が落ち着く。特に、その日は、来 … 続きを読む

雨上がりの教室に残った、彼の香りが私の恋の始まりだった

あの人の香りが、私の恋の始まりだった。それは、雨上がりの、少しひんやりとした放課後のこと。 その日、私は図書委員の仕事で、少し遅くまで教室に残っていた。窓の外は、さっきまで降っていた雨が上がって、アスファルトの匂いと、植 … 続きを読む

彼の温もりに溶けていく私:初めてのデートで感じた、甘い衝撃

初めてのデートの日、朝から心臓がずっと喉元で跳ねていた。今日の待ち合わせは、駅前の大きな時計台の下。制服じゃない私服で彼に会うのは初めてだから、どんな服にしようか、鏡の前で何度も着替えた。結局、お気に入りの白いワンピース … 続きを読む

放課後の図書室で、私だけの秘密の恋が始まった日

放課後のチャイムが鳴り響いても、私の心はまだ騒がしいままだった。今日、彼に会えるかもしれない。それだけで、私の制服のスカートの裾が、心なしか軽くなったように感じられる。向かう先は、誰もいない放課後の図書室。 図書室は、い … 続きを読む

“あの時の君”が、目の前にいた

図書館の隅で、目を疑った。 あの頃と、まるで同じ横顔。ページをめくる指の形も、少し斜めに傾ける癖も──全部、変わってなかった。 それは、高校時代、三年間ずっと片思いしてた相手だった。 話したことは、数えるほどしかない。ク … 続きを読む

ずっと、あなたじゃなきゃダメだった

最初から、特別だったわけじゃない。クラスで隣の席になったとき、名前すらよく知らなかった。 でも、あなたの声だけが、教室の雑音のなかで妙に、ちゃんと聞こえた。 目が合うたび、なんでもないような表情の奥に、言葉にならない“揺 … 続きを読む

隣にいたのに、あなたが遠かった

「一緒に帰ろっか」 高校の帰り道、彼はいつもそう言ってくれた。教室の窓際、三列目。私の席の斜め前。声をかけてくれるのは、いつも彼からだった。 最初はただのクラスメイト。でも、文化祭の準備でふたりきりになることが多くて、い … 続きを読む

10年ぶりに戻ってきた初恋

その人の名前を、最後に口にしたのは──高校の卒業式だった。 「じゃあ、またね」って笑った君の顔が、あのときの私の世界の終わりみたいだった。それから私は、わざと忘れたふりをして生きてきた。新しい恋をして、忙しいふりをして、 … 続きを読む

ずっと“友達”だと思ってたのに、キスのあとで名前を呼ばれた瞬間

「ねぇ、久しぶり。元気してる?」って、スマホに届いたLINEの名前を見た瞬間、心臓が跳ねた。大和からだった。 最後に話したのは、たぶん卒業式のときだった気がする。それからずっと連絡をとってなかったのに、なぜか突然思い出し … 続きを読む