教室の隅にいた君、同窓会で気づいた私の知らない横顔

高校の卒業から、もう10年が経っていた。 私は、高校時代、クラスの中心にいるような、いわゆる明るいタイプだった。彼とは、同じクラスだったけれど、正直、ほとんど話した記憶がない。彼は、教室の隅でいつも静かに本を読んでいて、 … 続きを読む

初めての手、重ねた日

放課後の教室。窓から差し込む夕陽が、床や机に長く伸びて、空気までオレンジ色に染めていた。廊下から聞こえるのは、部活の掛け声やボールの音が遠くに響くだけ。教室の中には、私と彼──二人きり。 私はまだ宿題の続きをしていて、彼 … 続きを読む

自分から“好き”って言ったの、人生で初めてだった

自分から“好き”って言ったの、人生で初めてだった

中学の時までは、恋愛ってなんだか面倒くさくて。男子は子どもっぽいし、こっち見てくるのもキモいとか思ってた。でも、高校に入って、はじめて「かっこいい」とか「話したい」って思った人がいた。 見た目がタイプとかじゃなくて、授業 … 続きを読む

彼の不器用な指先が、私のメロディを変えた日

私の恋は、放課後の音楽室で、ひっそりと始まった。 学校の最終下校時刻が近づく頃、私はいつも音楽室に忍び込んで、誰もいない部屋でピアノを弾くのが日課だった。人前で弾くのは苦手だけど、一人だと心が落ち着く。特に、その日は、来 … 続きを読む

波の音と、隣にいる君:潮風が運んだ、幼馴染との予感

潮風が髪を撫でる、夏の海辺の街。白い砂浜と青い海が広がるこの場所で、私たちはいつも一緒にいた。小さな頃からずっと一緒の、ユウキ。砂の城を作ったり、貝殻を拾ったり、日が暮れるまで海で遊んだり。私たちにとって、海は遊び場で、 … 続きを読む

消しゴム半分こが、私の初恋だった、放課後の教室で芽生えた、小さな秘密

私たちの「恋」は、消しゴム半分こから始まったんだ。 小学4年生の、少し肌寒い秋の日。私は算数の授業で、うっかり消しゴムを落としてしまった。床に転がった消しゴムは、運悪く机の隙間に入り込んで、どうしても手が届かない。どうし … 続きを読む

ありがとう、あなたに出会えたこの世界に。

入院生活が3ヶ月目に入ったころ、私はもう「生きていたくない」と思っていた。  誰にも言えなかったけど、毎日、点滴の針を見るたびに「このまま眠るように終わればいいのに」と願っていた。 病名は特別なものじゃない。再発を繰り返 … 続きを読む

好きで好きで、泣いて笑って──そして、あなたと結婚しました

好きで好きで、泣いて笑って──そして、あなたと結婚しました  その人を、好きになったのは──たぶん、最初に名前を呼ばれた日。  「理奈」  その響きが、空気を震わせて私の胸の奥に届いたとき、心が小さく跳ねた。  気づいた … 続きを読む

「好き」って言ってくれた日のこと、いまでも覚えてる

中学の卒業式の日、廊下で偶然すれ違ったとき、彼が急に「高校行っても、連絡していい?」って聞いてきました。 私はうなずくことしかできなくて、でもすごく嬉しかったのを覚えています。 それからLINEでやりとりが続いて、高校が … 続きを読む

帰り道の交差点で、気持ちがひとつになった夜

大学のゼミで一緒だった駒井くんとは、なんとなく波長が合う気がしていました。 特別に仲がいいわけじゃなかったけど、グループワークで組むたびに、彼の言葉や動きに安心感があって。 一度だけ、駅までの帰り道が一緒になったことがあ … 続きを読む

忘れ物を届けに来た彼の後ろ姿に、なぜか胸が苦しくなった

その日はちょっとしたミスで、家に教科書を忘れてきてしまった。 1限目の授業中、先生に「次からは気をつけなさいね」と注意されて、周りの視線が少しだけ刺さった気がして、正直落ち込んでた。 でも昼休み、教室に戻ると、自分の机の … 続きを読む