あれは、たしか遠足の帰りだったと思います。
バスの中で窓側に座って、みんなで騒いだあとだったせいか、すごく眠くなってしまって。周りがまだ少しうるさかったけど、気づいたら寝てしまっていたみたいです。
目が覚めたとき、バスはもう学校の駐車場に着いていて、車内には誰もいませんでした。
びっくりして荷物を探したら、リュックも買い物袋もなくて、ちょっと焦っていたら――
「おー、起きた?」
後ろのほうから、彼が戻ってきてそう言いました。
「荷物、先に持ってっちゃった。起こすと悪いかなと思って」
そのときの彼の言い方が、あまりに何でもないような顔をしていたので、余計に胸に残りました。
「重かったでしょ」って聞いたら、「んー、まあまあ。でもなんか、寝顔面白かったし許す」って笑ってて。
その言い方も、なんだかちょっと照れ隠しのように感じました。
私のことなんて、そんなに気にしてないと思っていたけれど、あのときの行動ひとつで、すごく優しくされたような気がしたんです。
気づかれないようにそっと助けてくれる人って、いるんだなって思いました。
今思えば、あれが私の中ではっきり「この人のこと、もっと知りたい」と思った瞬間だったように思います。
特別な言葉も、ドラマみたいなシーンもなかったけれど、私にとってはすごく胸がキュッとなる出来事でした。
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